ブログ

基礎釉の研究と応用

IMG_9538a.jpg
工場の一角に、コンパクトな釉薬研究施設があります。
多治見市意匠研究所を退官された日比武先生が、毎週一回、こちらで基礎釉薬の研究と、職人さんに講義をしています。
日比先生は、釉薬と絵具の研究者です。
やきものでいう基礎釉薬とは釉薬の質感や光沢、マット感など釉薬の性質を決める基本の釉薬のことです。
透明で硬く貫入のない石灰系、白色度を増すタルク釉系、軟らかく光沢のある長石系・・・というように原料の持つ性質で、釉薬の調子は変わります。
この基礎釉薬に鉄やクロム、マンガン、コバルトなどの金属系着色原料を添加して美しい釉薬は出来ています。
最近の外壁タイルの場合は、エンコーベと呼ばれる化粧土の上に釉薬を掛けるパターンが多いものです。
大量生産では、エンコーベの方が色調が安定しますし、さらに上に掛ける釉薬も基礎釉薬に顔料を用いることで、ばらつきのない製品ができるからです。
今、日比先生は当社のタイルに相応しいエンゴーベの上に掛けるオールマイティーな基礎釉薬を作っています。
IMG_9540a.jpg
少しずつ調合して、乳鉢で混ぜ合わせる手作業です。手前が日比先生です。
この基礎釉ができれば、応用で釉薬の色調や性質は変化させ、多様な釉薬になります。
新商品開発や、補修の色あわせのために、わかりやすいテストピースも作っています。
釉薬は、凝れば凝るほど多種に展開していくことができる奥の深い分野です。
(Muto)

動画 特注タイルをつくる職人技

camera_sign_-2s.jpgタイルは、機械化された生産ラインで作られますが、オーダーメイドの特注オリジナルタイルや補修タイルの見本、そして新製品の試作は、手作業のブランド品です。
熟練の職人の手吹き作業で、釉薬をいく層にもかけたり、金属系の擬石などを添加して、タイルの面状を創作表現しています。
この後、機械化された生産ラインに乗せても、同じように生産できるように、随所に工夫をしています。
試作品をつくる工夫の段階を動画でご覧下さい。
吹いているのは82歳の今も現役ばりばりのベテラン職人、弊社の会長です。
助手についているのは多治見市意匠研究所を経て入社した期待の新人女性職人です。

陶芸教室の素焼き/ラーニングLABO

3月末に開講したラーニングLABOの陶芸教室で、先頃初めての素焼きを行いました。
受講生の皆さんは陶芸は全く初めてという方ばかりでしたが、熱心で、作陶の要点がわかってくると次から次へと創作意欲がわいて、作りたい物がいっぱいな様子です。
IMG_8702b.jpg
開講して3ヶ月になりますが、陶芸技法で言えば、成形では、ろくろ、タタラ作り(板作り)、手びねり(紐作り)、玉作り、型ものと一通りの基本を終えました。
最近は装飾の方に内容は移っています。
IMG_8705a.jpg
創作には「作りたい!」気持ちがなんと言っても一番大切。なので、受講生の皆さんの作りたいものをお聞きして、相応しい成形方法や装飾の提案をさせて頂いてます。
マグカップや小鉢、茶碗、皿など食器を希望される方が多いですが、花器や灯りなど大物も制作しています。
難しいことはともかくも、作陶していく途中で、それをしたら、「割れてしまう」、「曲がってしまう」などの注意以外、まったくのフリー。皆さんの個性が出るように心掛けています。
作陶道具も自作したり・・・・、そんなわけで、和気あいあいとしたサロンのような楽しい雰囲気になってきました。
クリックすると教室の雰囲気が動画が見れます。

焼成は、加納の工場内にある電気窯を使用しています。
IMG_9327a.jpg
この窯は、トンネル窯で対応しきれない、小ロットの製品に対応するため導入した電気窯では最大の窯です。
IMG_9332a.jpg
下段にはタイル焼成用にサヤが入っています。
本焼き焼成が楽しみです。 
 (Muto)